【整骨院開業時に使える】補助金、助成金の仕組みを知ろう!

整骨院開業の際に使える、補助金や助成金があるのはご存知でしょうか。
余裕のある開業準備をするためにも、ぜひ補助金や助成金を有効活用しましょう。
補助金や助成金は、整骨院開業時に発生する初期費用やランニングコストの一部を補填することができます。
まずは補助金や助成金についての情報を集めることが大切です。
今回は整骨院の開業時に使える補助金や助成金の種類や、メリット・デメリットについてご紹介します。
目次
- 3-1.創業助成事業
- 3-2.小規模事業者持続化補助金
- 3-3.IT導入補助金
- 4-1.返済する必要のない雑収入になる
- 4-2.院の社会的信用力が増す
- 4-3.院の課題解決や事業成長につながる
- 5-1.受給までに手間と時間がかかる
- 5-2.入金までに時間がかかる
- 5-3.期限がある
6.まとめ
1.整骨院開業時に必要な初期費用
整骨院開業時の初期費用には、以下のような費用が必要です。
- 不動産契約料
- 内装代
- 治療機器などの機械代
- 家賃
- 人件費(人を雇う場合)
- 宣伝広告費
- 当面の運転資金
このような費用が必要経費として挙げられます。
特に最近は整骨院数も多く、患者さんが来院しやすい環境作りが重要になるため、内装代が膨らむケースが増えています。
少しでも初期費用を抑えて、余裕のある準備をするためにも、補助金や助成金を活用することをオススメします。
2.補助金と助成金の違い
補助金と助成金では、厳密な違いは特に定められていませんが、それぞれ特徴があります。
助成金
主に「雇用促進」や「労務環境改善」に対して支給される 公的資金。基本的にはいつでも申請が可能。
補助金
主に中小企業や小規模事業者を対象とし、国の掲げる政策に適合する事業を行っている会社に対し「設備投資やサービス」などに対して支給される公的資金。応募時期が限定されている場合が多い。
3.整骨院開業時に使える助成金・補助金の種類
3-1.創業助成事業
公益財団法人である東京都中小企業振興公社による助成金です。
東京都での創業希望者への助成となり、創業に関して必要な経費(賃借料、広告費、器具備品購入費、従業員人件費など)の一部についての助成を行っています。
受付は、毎年4月と10月に行うことが多いですが、変更する場合もあるようです。最新情報は定期的にチェックしましょう。
①助成限度額・・・上限300万円、下限100万円
②助成率・・・助成対象と認められた経費の2/3以内、助成対象経費に助成率を乗じることで助成金額を算出します。
東京創業ステーション 創業助成事業
申請要件や申請書、必要書類がありますので、詳細は下記よりご確認ください。
東京創業ステーション 創業助成事業
※上記は東京都でご開業する場合の助成金です。都道府県や政令指定都市ごとに行っている場合もあります。
3-2.小規模事業者持続化補助金
商工会議所にて行っている補助金です。
小規模事業者が経営計画を策定して取り組む販路開拓等の取組を支援する補助金です。店舗の改装、ホームページの作成・改良、チラシ・カタログの作成、広告掲載などが補助対象です。
申請にあたり、経営計画を策定する必要がありますが、各商工会がサポートもしてくれるのも特徴です。
①補助額・・・上限50万円
②補助率・・・補助対象と認められた金額の2/3
全国商工会連合会
申請要件や申請書、必要書類がありますので、詳細は下記よりご確認ください。
全国商工会連合会
3-3.IT導入補助金
一般社団法人サービスデザイン推進協議会にて行っている補助金です。
中小企業や小規模事業者生産性の向上に資するITツール(ソフトウェア、サービス等)を導入するための事業費等の経費の一部を補助します。
手作業で行っていた業務をITツールの導入によって業務の効率化を計る際に使用できます。勤怠管理ツールやレセコン導入に使用された例もあります。
①補助額・・・限度額150万円
②補助率・・・補助対象と認められた経費の1/2以内
IT導入補助金2020
申請要件や申請書、必要書類がありますので、詳細は下記よりご確認ください。
IT導入補助金
※2020年度の第1回の公募は終了しています(3/13~3/31)が、6月、9月、12月にも公募を行う予定です。
4.補助金や助成金のメリット
補助金や助成金には3つのメリットがあります。
4-1.返済する必要のない雑収入になる
補助金や助成金は、銀行融資やカードローン、事業融資と異なり「基本的」に返済の義務を負いません。また、受け取った補助金は「雑収入」の勘定科目に仕分けができます。
助成金に至っては、自由な目的でお金を使えることも多いです。
ただし、中小企業庁が支給する創業補助金など、一部の補助金には返済義務がある場合もあります。返済義務があるか同時に調べておくことも大事です。
助成金の原資は、企業が納める雇用保険料を財源としているため、返済義務のない「支給されるお金」となります。
補助金は「雑収入」に該当するので、法人税の対象になります。その点は注意が必要です。
補助金や助成金から消費税は発生しません。
4-2.院の社会的信用力が増す
補助金や助成金のほとんどに与信審査が含まれます。申請を行えば、必ずしも補助金や助成金が受け取れるわけではありません。
特に、補助金は助成金に比べ、受給のハードルが高く、受理されない場合もあります。
その一方で、この与信審査は国が行うものなので、受理されれば、企業としての信用力が増します。公的補助金がもととなり、融資や別の審査に通りやすくなるということも珍しくありません。
4-3.院の課題解決や事業成長につながる
補助金は「設備投資」、助成金は「雇用促進」や「労務環境整備」といった各条件の範囲内であれば、ある程度自由に使うことができます。
生産性を生み出すものに資金を投資することで、院の成長につなげることができるのではないでしょうか。
5.補助金や助成金の見落としがちなデメリット
もちろん、補助金や助成金には、メリットだけでなく、デメリットもあります。
補助金や助成金は有効活用できれば、開業の後押しになりますが、注意点も存在しています。
5-1.受給までに手間と時間がかかる
不正な受給を防ぐため、補助金・助成金の受給要件は難しくなっています。
申請に対しての専門知識や書類、審査のための時間もかかりますので、手間も時間も必要です。申請期限までに必要な書類を不備なく提出しなければならないため、長ければ取得までに1年を要する場合もあります。
5-2.入金までに時間がかかる
申請後すぐにお金が入金されるものではありません。
補助金は原則、後払いです。申請後に審査に通れば入金されますが、必要な経費を支出した後に補助金が入金されることになりますので、注意が必要です。
助成金も、一定期間にわたり、改善された労務環境を維持して、初めて支給されます。維持期間は短ければ3か月、長いものでは半年の期間が必要です。
5-3.期限がある
補助金・助成金ともに申請期限が定められています。
特に補助金は、応募期間が1か月しかないものもあります。申請には何種類もの書類を用意する必要がありますので、情報を事前にしっかり集め、準備の時間を確保することが必要です。

6.まとめ
補助金や助成金の種類は多く、上記以外にも使用できる補助金・助成金をお探しの場合は下記のサイトがオススメです。
経済産業省ミラサポPLUS
https://mirasapo-plus.go.jp/subsidy/
各補助金・助成金の公募要領は2月~3月に公表されることが多いです。
募集期間が短いものも多いため、毎年2月以降に情報収集を始めると、事前準備の時間を確保できるでしょう。
整骨院の開業準備を円滑に進めるためにも、使える補助金・助成金を有効活用しましょう!
