血が流れなくなった血管「ゴースト血管」が増えるとどうなる?

ゴースト血管という言葉を聞いたことはありますか?
人がいなくなった街を「ゴーストタウン」と呼ぶように、血が流れなくなった血管のことを「ゴースト血管」と呼ぶようです。
血流が悪いと、「冷え性」や「むくみ」などの症状を思い浮かべる方が多いと思いますが、2010年以降、加齢疾患のほとんどに毛細血管の血流不足が関わっていることがわかってきました。
1.ゴースト血管とは
毛細血管壁を構成している細胞同士の間には隙間や孔が存在します。その隙間から栄養分や酸素が適度に浸透することで細胞に必要な物質が届けられます。
ところが、加齢や紫外線、活性酸素などによって毛細血管壁が傷ついてしまうと隙間や孔が広がり、過度に栄養分・老廃物等が漏れ出てしまうことで末端まで届かなくなります。
その状態が続くと、血管がさらに細く狭くなり、やがて血流が途絶えてしまいます。
このように、管はあるのに血液の流れない毛細血管の状態を「ゴースト血管」といいます。
2.ゴースト血管が増えるとどうなる?
ゴースト血管が増えると、身体中の細胞が栄養・酸素不足になります。
それによって細胞の修復が遅くなることで、組織や臓器の機能が低下しやすくなり、肌や身体の老化が進みます。
加えて動脈硬化を招くリスクも高くなると考えられており、血管系の疾病の要因になる可能性もあります。
その他にも、免疫力の低下、高血圧、消化器の不調、脳梗塞のリスクが上がることなども挙げられます。
ゴースト血管は脳にダメージを与える!
最近の研究でゴースト血管は、認知症のリスクを高めることが分かってきました。
特に脳はゴースト血管のダメージを大きく受けます。
その理由は、毛細血管が酸素や栄養を届けるだけではなく、認知症のひとつであるアルツハイマー病の原因物質、アミロイドβの排出を担っているからです。
アミロイドβは健康な人の脳でも発生していますが、毛細血管が健康であれば、脳の外に速やかに排出されます。
しかし、ゴースト血管になってしまうとアミロイドβが十分に排出できず、脳に蓄積してアルツハイマー病が発症・進行しやすくなるのです。
ゴースト血管は骨粗しょう症にも関係がある!
ゴースト血管は、骨粗しょう症のリスクも高めるようです。
新陳代謝が活発な骨にとっても毛細血管は重要な役割を担っています。
骨は日々、壊されたり作られたりを繰り返して維持されていますが、カルシウムなど新しい骨の材料を届ける毛細血管がゴースト化すると骨粗しょう症につながると考えられています。
■関連記事:毛細血管が衰えるとどうなる?血管年齢チェックをしてみよう!
3.ゴースト血管にならないためには?
毛細血管を構成している内皮細胞は、血液の流れを認識すると、細胞同士がしっかりと結合する性質があります。
血流力がアップすると、縮んで丸まった毛細血管の細胞がキレイに整列し、先端へとまっすぐに伸びていきます。丸まった毛細血管が伸びるだけでも血管から血液が漏れにくくなり、栄養と酸素を運ぶ毛細血管が再生します。
血管新生といって、ダメージを受けても修復し、枝分かれするように新たな毛細血管が育ち、定着していくのです。
つまり、ゴースト血管になってしまったとしても、再び健康な毛細血管を増やすことはできるのです。
ゴースト血管の予防は生活習慣を整えることから
ゴースト血管を防ぐためには、生活習慣を改善すること。特に運動不足、睡眠不足を避けることが基本です。
簡単にできる効果的な運動としておすすめなのが「スキップ」です。
ふくらはぎの筋肉を活発に動かすスキップは、全身の血流を上げるのに簡単で、最適な方法と言えるでしょう。
朝・昼・晩の隙間時間にそれぞれ20回ずつ行うのがおすすめです。
睡眠ですが、細胞の修復や新陳代謝を促す成長ホルモンは、入眠後の3時間後に訪れる深い眠りのときに最も多く分泌されます。
ここで良質な眠りを摂ることで、毛細血管の修復が効率よく行われます。
3時間のゴールデンタイムが朝方にずれこむと眠りが浅くなるので、24時までには就寝することを心がけましょう。
■関連記事:毛細血管は何歳からでも増やせる!効果的な運動方法は?
4.整骨院でできる最新の血管トレーニングマシンをご紹介!
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